「ブレイブ・ストーリー」読書後の映画鑑賞は・・・ [ちょっとだけ、ひと休み]
最近、私事で多忙につき、皆さんのところになかなかお訪ねできないでいます。
８月中旬には・・・と思っていますが・・・。申し訳ないし、残念です。
さて、今日はもうかなり前に読んだ宮部みゆき氏の「ブレイブ・ストーリー」の映画を
見てきたので、読書した者から見た映画感想を少し書いて見たいと思います。
＊＊＊
まず、原作「ブレイブ・ストーリー」は２００３年初版で読んでいるのですが、
宮部氏の分野の一つであるゲーム性のある冒険ものとして、大変印象深く、
かなり厚めの上下巻であったにもかかわらず、寝る間も惜しんで読みきった記憶があります。
小学生の主人公が自分にはどうしようもない家庭環境の変化に抗う姿、
それをなんとかしたいと足を踏み入れた別世界＝幻界での様々な出来事、
そこで出会う様々な人（とは限らないけれど）たち・・・。
主人公は、その別世界で一つの目的に向かいながらも、その別世界の中の出来事にも
深く関わっていくのですが・・・。
もうひとりの幻界での旅人、主人公と同じ小学生のミツルとの選択の違いも興味深い。
普通の世界と違い、誰も主人公を保護してはくれない。
自分で何が正しいか、どうするべきかを決めなければならない。
しかし、たくさんの仲間ができる。その仲間たちと共に「目的」のために続ける旅で
様々なことが起こるのだが・・・。
・・・と作品の話はこのあたりにしておいて。
＊＊＊
映画のほうは、もう一人のクールな旅人、ミツルをウェンツが声をあてると聞いて、
えええ、大丈夫なのか？？と思っていたのだが、セリフが少ないこともあってか（笑）
案外大丈夫でほっとした。
正直な話をすれば、あの長い物語を２時間以内に納めるのには無理がある。
だから、これから「原作を読んでしまっても見る」方は、別物としてみたほうがいいかもしれない。
ただ、GONZOも参加していることもあり、絵は綺麗だし、３Dも本当に迫力がある。
大筋や大切な部分は変わっていないので、そういう意味で異論はない。
しかし、いかんせん、時間が足りない。
特に、幻界でのチーム「ハイランダー」としての活躍や、旅をする中での様々な出会い、
出来事ははしょられている。それはやむをえないが残念だ。
宮部氏もパンフの中で、アニメ化はうれしいが、最初はTVかと思っていた、と書いていた。
TVシリーズで展開したほうが確かに詳細まで表現できるのではと私も思う。
だから、別物としてみて欲しい。
小さいお子さんなどは、飽きずに見ることができて、いいかもしれない。
さらに・・・大極宮（大沢氏、京極氏、宮部氏）もどこかで声をあてているらしいのだが、
わからなかった・・・まあ、ちょい役なんでしょうね。
次はゲドになりますが、（もう始まっているのでご覧の方もいらっしゃるかも）
時間的にゲドも別物としてみたほうがいいんでしょうね。
予告編をみただけでも、テルーのイメージがかなり違っているので
（ジブリの好きな強い女系）押して知るべしです。でも、やはり見てみようと思ってます。
それでは、皆さん・・・夏に負けずに過ごしましょう。
時間ができたらおじゃましますので、たまには本店にもふらりと遊びに来てください。
冷たい飲み物とおすすめの本、気になる本をそろえてお待ちしております。
＜Amazon.co.jp へのリンク＞
※読みたいけれど図書館で借りたり本屋で探す時間の無い方はご利用ください。
- 作者: 宮部 みゆき
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05/23
- メディア: 文庫
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まさに、今、知りたいことが、本日のメニューでした。
この夏の３大アニメ映画ってことで、もう一つは「時をかける少女」
なんですって。ゆめは、それを見てきました。原作も読んで、昔の映画も
みて、今回のアニメもみて、うん、それぞれ良いと思いました。
よかったら、観てくださいね。ブレイブストーリーは、原作の方がおもしろい
ですか？読もうかどうしようか迷っているんです。また、宮部みゆきさんの
作品で、私も読めそうなのはありますか？何か読んでみようかなと、
おもっているのですが、たくさんあってどれを読んでいいのかわからなくて。
冷たい飲み物は、なぜか、冷えたグアバの濃厚なジュースが飲みたいな。
by おはなし村ゆめ (2006-08-04 19:40)
ニライカナイ店主さん、ごぶさたしています（＾＾）。
お忙しいようですが、毎日暑い日が続いているので無理なさらないでくださいね！
さてさて、私も先日「ブレイブ・ストーリー」を観に行ってきました。今回は急に思い立ったこともあり、原作を読まずに行ったんですよ（キ・キーマの彼を目当てに・・・笑）。
うーん、正直言って、はしょった部分があまりにも大きすぎて「え？なんでそうなる？？」という違和感をかなり感じてしまいました。主人公が異世界へ行く理由の説明はすごくよくわかって、重い理由だけどリアルだなぁとは思ったのですが、異世界での旅の内容がいかんせん薄い・・・。
店主さんのお話を聞くと原作ではもっとしっかり描かれているようなので、やっぱりこれから読んでみようと思います（＾＾）。
by くっしー (2006-08-05 23:28)
おはなし村＊ゆめさんへ＞
ナイス＆ご来店ありがとうございます。
まだゲド見ていません。（ちょっと原作に思いいれもあるので）でも近々。
「時をかける・・・」は好評と聞いています。でも、ともよちゃん、さらには
その前に原作を子どものときに読んで感動しているとどうなのか、と思っていた
のですが・・・。よかったんですね。見るかもしれません。
さて・・・「ブレイブ・・・」ですが、絵は綺麗ですよ。
でも、どちらかを、という話になったら、原作を押すかもしれません。
宮部さんは、ミステリー（超能力含む）、リアルな社会派もの、時代物、
ファンタジーと大きくわけて４つの世界があります。最初の分野では、古い
ですが「龍は眠る」か「蒲生邸事件」、社会派では「火車」、時代物なら
「初ものがたり」、ファンタジーならやはり「ブレイブ・ストーリー」をお薦め
します。まずはその中で興味のあるあたりから入ってみてくださいね。
時代物、といっても結構超能力ものともいえるんですが・・・。
世界を持っている方です。だいたいの作品を読んでいるので、短編集がいい
とか、ほかのご希望があればまた聞いてください。
by ニライカナイ店主 (2006-08-08 09:05)
くっしーさんへ＞
ご来店＆ナイスありがとうございます。ハウルに続いて、なんだかああいう系の
声あてが多いですね（笑）。ジブリ美術館で期間限定でやっていた「星を買った
日」でも、やはり人間ではない役でした・・・。主人公に星の種を売るカエル系
の生き物でした。原作が井上直久さん（「耳をすませば」に出てくるイバラードと
いう世界を描いている人）で、本も出ています。
相方のようにあっさり受け止められる人と、やはり「あれ？」と思う方といるで
しょうね。（私がハウルの原作を読んで納得したように）
原作はそのあたりがしっかり書かれているので、ぜひ読んでみてくださいね。
長いですが、楽しみつつ読めると思います。
by ニライカナイ店主 (2006-08-08 09:11)
iyasakaさんへ＞
ナイス＆ご来店ありがとうございます。
こちらへも来ていただいていたんですね。今度そちらへも遊びに行かせて
くださいね。
by ニライカナイ店主 (2006-08-14 23:57)
ごぶさたしておりました。お元気でしょうか？
私は原作をつい最近読みおえ、その勢いで映画を見に行ったのですが…
やはりちょっと残念な感想でした。
仰るとおり、別物としてみるべきですね。単独での完成度はそれなりに
高いと思いますので。
２時間でやるのはきついですね。できればTVアニメで１クール(できれば
２クール)やってほしいところですね。。。
ゲドも見ましたが、それについては、ニライカナイ店主さんが映画を
観られてから、また訪問させていただきますね^^
by (2006-08-17 16:08)
springsnowさんへ＞
ご来店＆コメントありがとうございます。こちらこそ、ご無沙汰しています。
やはりそう思いますよね・・・多分ゲーマー（はは）としては、あの展開の詳細
をあれだけはしょられると旅自体が陳腐化されてしまうような気がしますよね。
原作を読まずに見た友人は、「あれはあれでいいんじゃない？」と言っていた
ので、そういうものなんだ、と無理やり納得させてはいますが・・・・。
意見が合う方がいてかなり嬉しいです。（力）
ゲド、実はもう見たのですが、ちょっとどう書くか迷っています・・・
でも、近いうちに書きますね。あれも消化にある意味困っていますが。
by ニライカナイ店主 (2006-08-23 01:48)