明日からブック・カフェ ニライカナイを通常営業いたします [ちょっとだけ、ひと休み]
みなさん、いつもご来店ありがとうございます。
私のわがままでしばらく店を閉めておりましたが、明日からまた
通常営業を再開させていただきます。
私事ですが、おかげさまでなんとかGBAノベルを書ききることができました。
これはひとえに多くの常連の皆さんの応援の賜物と感謝しています。
ありがとうございました。
自分で書いてみるということで、文字や言葉の底知れない奥の深さを
改めて知るところになりました。
本というものは、すごいものなのだなあ、ということ。
長年読み継がれている本には、それだけの力があるということを
身をもって知ったような気がします。
さてさて・・・。今日は1日開店の準備をして、また皆さんが居心地の良く
すごしていただけるようなしつらえにしたいと思います。
どうぞお時間のあるときに、また、本のお探し物がありますときに、
そしてちょっと一息、というときにお立ち寄りください。
ニライカナイ店主
1週間ほどカフェはお休みさせていただきます [ちょっとだけ、ひと休み]
皆さん、いつもご来店いただき、ありがとうございます。
皆さんが元気よくこのカフェのドアを開けて声をかけてくださったり、
時にはふらっとやってきて珈琲を一杯飲んで、少しリラックスして本を開いてくださったり、
そんな日々に私もこのカフェを始めて良かった、と心から感じています。
ここで大変勝手ながら、1月末ごろまでカフェとしての営業はお休みさせて
いただきたいと思います。
訳は、ちょっとした挑戦をしてみようという気持ちになったからです。
皆さんもご存知の、「ゴールデンブログアワード」のノベル部門に応募したく、
混乱を避けるために、しばらくは応募原稿の応募に専念させていただきたいと思います。
もちろん、原稿応募完了が終わり次第、元のとおり営業再開させていただきますので、
どうぞ今後もご愛顧いただきますよう、お願いいたします。
もう既にネタは仕込んでありますので(笑)、どうぞお楽しみに。
また、ノベルもお時間がありましたら読んでいただければうれしく思います。
まだまだヒヨッコの手習いではありますが、新しい一歩を踏み出してみよう、
という勇気を皆さんにいただいたように思います。
どうか、しばらくの間、私のわがままをお許しくださいね。
皆さんのご健康とご活躍、そして幸せな1冊との出会いを心よりお祈りして・・・。
ニライカナイ店主
この数か月に読んでいた何冊かの本の話 [ちょっとだけ、ひと休み]
こんにちは。今回は少しまたおしゃべりを。
このブログでは、個人的な判断ではありますが、皆さんが手に取ったときに
何か小さくても心に残るような、あるいは塞いでいた気持ちに小さな風穴があくような、
または思いっきりリラックスできる本をご紹介させていただいています。
まあ、中には少し重たいものや、ご紹介に迷ったものもありますが・・・。
こういった「お薦めしたい」本というのは普段私が読んでいる何冊かのうちの1冊であって、
他にもいろんな分野に手を出して乱読しています。
ここ数か月あたりに読んだ本の話をしてみましょう。
唯川恵 「ベター・ハーフ」(2000年集英社)
これは、理想的な結婚「式」から新婚生活をスタートしようとしていた女性が、
まさに自分が主役になるその日に、しょっぱなから「現実」に往復ビンタをくらうようなシーンから
始まります。私がもし彼女の立場なら、決してそのまま結婚をするようなことはしないと思うの
ですが・・・。
とにかく、主人公の女性と夫の結婚生活はひどいものです。確かに、多くの夫婦が相手に
すべて自分の真実を知らせていないとしても、それにしてもひどい。
最後には「まあ、いろいろあったけれど・・・」的な終結を見るのですが、これを読んだ未婚の
若い人たちの多くは、とても結婚しようと気持ちにはならないでしょう。
確かに、これに近い夫婦の話も現実にはあると知っています。でも、あくまで一つの夫婦の形
として理解すべきと思います。この本で何を言いたかったのか疑問が残りました。
この著者のほかの作品を読まなければ理解できないことも多いのでしょうが、少し腰が引けます。
角田光代 「東京ゲストハウス」(1999年河出書房新社)
アジア放浪の旅から帰ってみると、同居していた彼女には別の男が・・・。
帰るに帰れない若者は、放浪時代に知り合った女性に電話をし、その女性が一人で住む一軒家に
同居することになります。そこはやがて、アジアで泊まり歩いてきた安宿のように行き場のない
若者達の住処のようになっていき・・・という話です。
時代感や、そういった放浪をしてきた人たちの感覚はよく伝わってきます。
ただ、主人公の男性の情けなさ、一軒家の持ち主の若い女性の最終的な行動の無責任さは
ちょっと理解できないものがありました。もし、これが今の20代の人たちのフツーの感覚だったら
ば、自分が年をとったからわからないのかな?と悩んでしまいそう。
有栖川有栖 「マレー鉄道の謎」 (2005年講談社文庫)
ミステリーは結構好きなのですが、なんと有栖川氏は初めて読みました(汗)。
しかも、表紙の絵(マレー鉄道だと思います)に惹かれて買ってしまいました。
(世界の車窓からのファンです)
トリックはさておき、人間関係の描き方、キャメロン・ハイランドの描写、そして何より冒頭で、
クアラルンプール郊外の川で蛍の光が織り成す美しい光景がその地域への旅心をくすぐります。
クイーンやカーを彷彿とさせる地域が持った特性を活かし、複雑な人間関係を描いていることは
わかるのですが、やはりいろんなトリックが出尽くした中で、「こりゃびっくり!」という結末は
なかなか望めないのでしょうね・・・。
京極夏彦 「姑獲鳥(うぶめ)の夏」 (1998年講談社文庫)
これまた初めて読みました、京極さんの本。
実は、私は日本古来のいわれとか、うらみとか、血統とかをテーマにした推理小説が苦手です。
子どもの頃、横溝正史を何冊か読んで、すっかり震え上がってしまった古傷?があり、
京極さんに興味はありつつ、いつも表紙や冒頭の数ページでもうダメ、という過去がありました。
ところが、この「姑獲鳥の夏」が映画化され、TVでおそろしいCMが何度も流され、それが頭に
残っていた私は、何故か「喰らわば毒まで」という気持ちになり、映画も終わった頃になって
何故かこの本を読むことにしたわけです。
なんというか・・・できれば、映像では見たくないような感じはしました。
が、京極不思議ワールドは悪くはないなあ、と。怖い、怖いと思いながら、とうとう読みが止まらず、
夜中に明かりをつけて眠さに負けるまで読んでいた夜もありました。
要は、著者の筆力が強いのでしょうね。
では、続編を読んでいくかといえば・・・まだ手にとっていません。
でも、また京極堂を訪ねる日もそう遠くないかもしれません。
・・・かなり長くなってしまいました。それぞれのファンの方の中には「よく知りもしないで!」と
お怒りの方もいらっしゃるかもしれません。そうだとしたら、ごめんなさい。
本は山のように日々発行されていても、自分の心にたどり着く本は一握り。
その一握りの中に、小さくても大切な宝石が紛れていることが時々あって、
だから本を読むことをやめられないのかな、と思う今日この頃です。
来年もニライカナイへのご来店、お待ちしています [ちょっとだけ、ひと休み]
もうすぐ今年も終わりを迎えようとしています。
今年も個人的にもいろいろなことがありましたが、
例年になく様々な本を、しかも数多く読むことができた1年でした。
その意味では本当に幸せな時間を過ごすことができました。
皆さんの読書生活はいかがでしたか?
バーチャルながらも多くの皆さんに我がブック・カフェ「ニライカナイ」にご来店いただき、
心から感謝しております。
さらに、多くの皆さんのブログを参考に、個人的に読む本選びをさせていただけたことも
お礼を申し上げたいと思います。
「ネットが紙媒体を席巻する」と言われて、もうどのくらい経つのでしょうか。
確かに、一部の情報はそうなったかもしれません。
しかし、今だに本屋には毎月のように新刊本があふれ、良き本の一部は増刷を繰り返し、
まさに本好きの私達は本の海で溺れそうになりながらも、「この一冊」と廻り逢うために
泳ぎ続けているような感じさえしています。
しかも、それは押さえられない衝動のような、喉の渇きを癒すような、
そのような求め方にも似ているかもしれません。
ただ、今自分が求めている本を見つける、ということは大変難しく、時間のかかることです。
高名な賞を取ったからと言って、自分に合う作品を書く作家さんとは限らず、
かえって嫌悪感を感じてしまうこともあれば、昔読んでなんとも思わなかった本を
時を経て読み返して「そうだったのか!」と手を打つこともある。
本とのめぐり合い、というのは本当に難しいものです。
でも、「その一冊」に出会ったときの喜びは、この世の中の数少ない
「美しい幸せ」の一つであると私は信じています。
それは、大人にとっても、子供にとっても等しく与えられた幸せであるとも思います。
もしかしたら、その喜びのために、わざと我々は遠回りをするのでしょうか?
さて、おしゃべりはこのくらいにして、皆さんの来年の幸せを心から祈りつつ、
日ごろのご愛顧に感謝して、店名にちなみ、「ニライカナイ=どこかにある楽園」に
最も近いと私がおもう景色を掲載します。
今後も、ブック・カフェ ニライカナイをよろしくお願いいたします。
ブック・カフェ ニライカナイ店主
今晩は少しだけおしゃべりを [ちょっとだけ、ひと休み]
こんばんは。
今夜は本の紹介は少しお休みして、お茶でも飲みながら冬らしい写真を
楽しんでみませんか?
私はいずれの季節もそれぞれ好きですが、冬は何となく「本の季節」であるような気がします。
よく読書の秋、とはいいますが、冬はより深くいろんなことを考えたり、感じたりする・・・
そんな季節のように思います。
だから、つい、本を読みたくなってしまう。
そして、冬は厳しい寒さの分、温かい人の気持ちや、本が語りかける言葉に
素直に感謝し、感動できる季節だと思います。
これからも、皆さんの心に届けたい様々な本をご紹介していきます。
どうぞ、ご愛顧くださいませ。
季節柄、風邪など召しませぬように・・・ご自愛ください。
ブックカフェ ニライカナイ店主