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ナルニアの最後に立ち会う!「ナルニア国物語 さいごの戦い」 [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語 さいごの戦い」7
C.S.ルイス作 瀬田貞二訳 2005年版(カラー版)

とうとう、ナルニアの旅も最後を迎えた。
前作「魔術師のおい」においても、ナルニアの成り立ちが私達に知らされ、
さらにナルニアの本質に触れられそうなところまできていた。
この「さいごの戦い」では、まさに「ナルニアとは何なのか」という核に迫っている。

物語は、いつものようにナルニアのある時代から始まる。
その時代の王がさっそく現れるのだが、どうも様子が変だ。

アスランの力、威力がナルニア国において弱まっているように感じられる。
それどころか、「にせアスラン」をまつりたて、悪用とする生き物まで登場する。
物語がどう展開していくか・・・それは、読んでのお楽しみであるが、この最終巻において、
まさにC.S.ルイスが書こうとしていた世界観があらわになっていることは確かだ。
それはある意味でキリスト教的な考え方であり、哲学観でもある。

人が(ナルニアにおいてはもちろん、ものを話す生き物全体が)いかに道を選ぶのか、
何を指針としていきるのか、こども向けの物語ではあるにしろ、
それは大人にもまた通ずるところがある。
(この作品は小学校5年生以上を対照の目安にしているが、私も確かにその範疇に入る)

失敗をしてもそこから学び、賢くなること、必要なときには慎重な中でも勇気をふりしぼること、
そして重要なことを選ぶときに、決して過らないこと。

それらのことは、子供たちに向けたメッセージであるとともに、その子供たちとともに生きる
この世の中を構成し、動かしている一人ひとりの大人たちにも向けられていることを
忘れてはならない、と感じる。

最終巻では、おどろきの連続である。まさにジェットコースターに乗っているように、
登場人物たちとともにものすごいスピードで物語を駆け抜けていく。

そして、最後に待っているのは・・・・。

ぜひ、その驚きを全7巻という長い旅の果てに到達した地で、自ら見つけ出していただきたい。
そこには、その長い旅を終えたものだけが手に入れられる、
きらきらとひかる「宝物」が見つかることであろう。

そして、その宝は二度とその者の手から消えることは無いのだ。

※ナルニア国物語でカテゴリーをつくりました。どうぞご覧ください。

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※読みたいけれど図書館で借りたり本屋で探す時間の無い方はご利用ください。

さいごの戦い

さいごの戦い

  • 作者: C.S. ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


さいごの戦い

さいごの戦い

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/11/11
  • メディア: 単行本


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ナルニアの本質に迫る!「ナルニア国物語 魔術師のおい」 [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語 魔術師のおい」(ナルニアシリーズ6)
C.S.ルイス作 瀬田貞二訳 2005年初版(カラー版)

ナルニアはどのようにできたのか?

きっと、それはナルニアを読んできた読者たちにとって、常に胸の中にありながら
数々の冒険の中で気になりつつも先へ先へと送ってきた疑問だったかもしれない。
それに正面から答えてくれるのがこの作品だ。

ロンドンに住むディゴリーとポリーの二人は、不思議な屋根裏にある通路から、
ディゴリーの変わり者のおじによって、見知らぬ世界に送られてしまう。
一方、ディゴリーには病気の母親がいて、常に彼の心を心配させている。
その思いが誘惑への闇へとまたもや引き込もうとすることは想像にかたくない。

さて、この二人がいかにしてナルニアの成立に立ち会うのか。

ナルニアはいかにして出来たのか。
ナルニアの初代王は誰なのか。
ナルニアの動物たちはいったいいかにして集まったのか。
初めての翼を持つ馬はどのようにして生まれたのか。
そして・・・氷の魔女は?

それらの答えがすべてここにある。

その面白さは、ナルニアの世界も6作目に来て語られるからこその面白さ、喜びであり、
なぜ作者がこの順番で作品を送り出したのかが、なんとなくわかるような気もするのである。

また、ここにも、子供達の冒険、そして誘惑、正義、いろんな試練がある。
いつも書いているように、それらは子供達のためだけでなく、大人にも当てはまることごとである。

新たに活躍する子供達の成長と共に、そしてアスランの登場とともに、
さらに最終巻へと飛び立とうではないか。

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魔術師のおい

魔術師のおい

  • 作者: C.S. ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


魔術師のおい

魔術師のおい

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/11/11
  • メディア: 単行本


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馬と共に成長する少年「ナルニア国物語 馬と少年」 [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語 馬と少年」
C.S.ルイス 瀬田貞二訳 岩波書店(少年文庫) 1986年初版

今回でナルニアも5巻目である。全7巻のうち、やっとここまで来た、という気持ちと、
あと2巻しかない、という気持ちが交錯する。
これは指輪物語を文庫で読んでいたときの気持ちにも似ている。

今回の物語は、ナルニアの年代としては、あの4きょうだいがそのままナルニアに残り、
ピーターがナルニア全体の王として納めている時代を背景としている。
物語の順番、その時のナルニアの状況が前後するので、少々混乱しがちだが、
ナルニアでの時間は我々の時間の流れとは違うことを肝に銘じて自分も読み始めた。

今回の主人公は、ナルニアに隣接するアーケン国のそのまたとなり、
カロールメンという国の少年である。
この少年は貧しい漁師の息子なのだが、ある日やってきたお客と父との話を聞いて、
自分が本当はその父の子供ではないことに気が付く。

しかも、その客が乗ってきた馬は、なぜか言葉を話すではないか!
ここまで書けば、ナルニアを読んだ方なら「ふふ~ん」と思われるだろう。
そう、その馬もわけあってナルニアからやってきた馬だったのである。
そのまま居れば、売られてしまうということがわかった少年は馬と共に逃げ出す。
馬になぞ乗ったこともないのに・・・。

少年はその後、ある少女と出会い、ともにナルニアを目指していくことになる。
その中で、王女・王となっているスーザン、エドマンドとも交錯する。
カロールメン、アーケンというナルニア近隣の国で繰り広げられる、
少年にとっては自由と本当の自分を知るための物語となる。
ここでもやはり、ナルニア国物語の根底を流れる、少年と、そして同行する少女の
「成長の物語」が感じられる。

もちろん、アスランも適所適所にあらわれ、それは後になってから少年と少女、
それぞれにアスラン自身から知らされることとなる。

アスランは、子供達に対しても決してやさしい顔だけを持っているわけではないことが、
この巻を読むことでわかる。
アスランは、良き世界のバランスを保つために、時には爪を出すこともあるのである。

そのことを皆さんがどう受け取られるか・・・賛否はあると思う。
だが、アスランは話をする相手にだけ全身全霊を傾けて語りかける。
自分がその相手のために何をどのようにしてきたのか、なぜ、そうしなければならなかった
のか・・・。
それをどう本人がうけとめるか。アスランは相手が子供であっても、しっかりと受け止めることを
信じて、語りかけ、そしてまた姿を消していく。

今、それができる大人はどれだけいるのだろう。

アスランとはどんな存在なのだろう。
様々な生き物のために、その世界のために、平和のバランスを維持するもの?
今、アスランのような存在のもの又は人は存在するのだろうか?

きっと、それは一人ひとりの人々の心の中にあるべきものかもしれない。
ナルニアシリーズを読みながら、最近はそんな風にも私は感じている。

              ********************

映画「ナルニア国物語 ライオンと魔女」を見てきた。本当は全巻読んでから、と思ったが、
ここで見ないとまたいつ見られるかわからなかったので、誘惑に負けてしまった。

内容はほぼ物語に忠実であったと思う。
ただ冒頭の、ロンドンから郊外に疎開するまでのシーンがよりリアル化されていた。
ルーシー役の少女の演技が出色である。

また、CG、SFXもここまで来たか・・・という感があった。
なにしろ、ILMをはじめ、ハリウッドの技術が終結されている。
さらに、クリーチャーたにち見覚えが?と思いつつも、そのデザインのすばらしさに目を
奪われていたが、調べてみると、「指輪物語」のデザインチームが参加していた。なるほど。

映画のすばらしいところは、「視線と表情」だと再認識した。
何度かある裏切り、それによってどういう結果が起こるかがわかっていること、裏切ったもの、
裏切られたものの気持ち・・・言葉がなくても視線と表情でより深く心に響くのである。
喜ばしい気持ち、誇らしい気持ち、命をかけて勇気を奮い立たせる気持ち・・・
そういう気持ちというのは、優れた言葉でなければ表すことはできないだろう。
映画は、いくつもの点で言葉を凌駕するかもしれない。
しかし、それはやはり「こういうときにはどういう気持ちになるのか」「どう演じるべきか」という
言葉によるコミュニケーションの結果なのだと考える。

文字、そして言葉を気の遠くなるような多くのスタッフが受け止め、理解し、
形に表したものが映画となる。
それはその文字と言葉、そして物語がすばらしいほど強く繋がり、広がるのだと思う。

正直に言うと、「指輪物語」によって映像化によるある衝撃の基準は遠い高みまで
行ってしまっていると思う。しかし、「指輪物語」と比べて、もっと小さな子供たちに、
ぜひ見てもらいたい作品の一つになった。
そして、いつか原作を手にしてもらう日がくることを心から願う。

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馬と少年

馬と少年

  • 作者: C.S. ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


カラー版 ナルニア国物語 全7巻セット

カラー版 ナルニア国物語 全7巻セット

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/11/11
  • メディア: 単行本


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あの情けなかった少年が!「ナルニア国物語4 銀のいす」 [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語4 銀のいす」
C.S.ルイス 瀬田貞二訳 岩波書店

ナルニア国物語もちょうど折り返し地点に来た。

今回はいったい、どんな時代のどんな状況のナルニア国に私達は連れて行かれるのだろう?
いや、それよりもナルニアへの扉はどこで開き、誰がそこへ行くのだろう?

大方の予想に反して、なんと前作「朝びらき丸・・・」で情けなくどうしようもない少年だった
四きょうだいのいとこ、「あの」ユースチスが登場する。
しかし、彼はもはや昔の彼ではない。あの冒険が、彼をまるで違う人間のように成長させたのだ。

物語は、学校の体育館の裏でいじめられて泣いているジルという少女を
ユースチスが慰めているところからはじまる。
ユースチスが少女を慰める!
こう私は書きながらも感動せずにはいられない。
なぜなら、それだけ前作の冒険の前には、彼は情けなくて意地悪な、ひねた意気地なしの
少年だったからである。

こうした少年少女たちの驚くべき成長を目にしていくのも、この物語の楽しみである。

さて、突如、この二人の前にナルニアへの不思議の扉が開く。
ところが、冒険早々、二人は離れ離れになり、ジルだけがナルニアを作った偉大なアスランと
出会い、4つの「仕事」を命じられる。
アスランの力によって、ジルはユースチスと再会し、冒険が始まるのだが・・・・。

ちなみに、前作登場し若きカスピアン王は、すでに高齢になっている。
そう、すでに前の冒険からナルニアの世界では70年近くが経っていたのである・・・。

さて、ジルがアスランから命じられた仕事とは?
ユースチスとジルはそれをやり遂げることができるのか?

詳細はぜひ読んでのお楽しみ、としたいが、この二人にはある道連れができる。
この道連れがまたすばらしい存在なのだ。
二人は最初こそこの道連れを冷たい目で見るのだが、最後はその本当の賢さとやさしさに
気づくのである。
この「道連れ」の生き方に私は感じるところがあった。

こうして、ナルニア国物語は子供達を成長させ、読む大人たちに「何が本当に大切なのか」
ということを、そしてアスランの姿を通して大きなスケールで世の中を見るということを
教えてくれるのである。

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銀のいす ナルニア国ものがたり (4)

銀のいす ナルニア国ものがたり (4)

  • 作者: C.S.ルイス, 瀬田 貞二
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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読者に年齢制限なし! 「ナルニア国物語3 朝びらき丸東の海へ」 [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語3 朝びらき丸東の海へ」
C.S.ルイス 瀬田貞二訳 1966年初版(写真は2005年版)  岩波書店

ペベンシー家の4人きょうだいの3番目エドマンドと末娘ルーシィは、両親の都合で親戚の家に
夏休みの間預けられることになる。そこには、わがままで意地悪ないとこ、ユースチスがいて、
2人はナルニアの思い出に浸る日々を送っていた。

ところがある日、その家に飾られていた船の絵を3人で見ているうちに、いつの間にか
波にさらわれて・・・・そう、3人は「あの」世界に引き込まれてしまう。

そこに現れたのは、王となったカスピアン。そのカスピアンは、
東の海の果てを探検するようと、ある者の謀略により追いやられ、行方不明になっている
亡き父の7人の友人たちを探す旅をしていた。
そして、もちろん、エドマンドとルーシィ、さらに不本意ながら連れてこられてしまった
ユースチスも共に旅をすることになるのだが・・・。

今回は、ナルニアの世界の「海の果て」がどうなっているのか、全く手探りの中での冒険が続く。
その中で、ユースチスの性格を変えるとんでもない出来事が起こったり、カスピアン王子の
ロマンスがあったりと盛りだくさんである。

特に、最後にたどり着く海の果ての美しさ。
本当にそのような世界があったら、だれもが行ってみたい、と思うだろうが、
一方、果ての向こうに何があるのかは誰にもわからない。

このような冒険は、多分普通の生活をしている私達にはあまり縁のないものかもしれない。
知らない土地、知らない文化、知らない人々、知らない世界・・・読んでいる者たちも共に
どきどきしながら冒険の旅に同行しているような気持ちになる。

ただ、今回の冒険には、年長のピーターとスーザンは参加していない。
前の冒険の最後で示唆されたとおりだ。
ナルニアにはやはりある年齢までしかいけないのだろうか?
更に、今回も謎は残される。
ルーシィがナルニアを作ったライオン、アスランと意味深な会話を交わすのだ。

アスランが語った言葉の意味を胸に、更にナルニアへの旅を続けていける私達は、
やはり幸せなのだろう。
読者には年齢制限はないのだから。

さて、次の冒険は何が待っているのだろうか?

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朝びらき丸東の海へ ナルニア国ものがたり (3)

朝びらき丸東の海へ ナルニア国ものがたり (3)

  • 作者: C.S.ルイス, 瀬田 貞二
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


朝びらき丸 東の海へ

朝びらき丸 東の海へ

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/07/09
  • メディア: 単行本


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ナルニアの謎は深まる ナルニア国物語「カスピアン王子のつのぶえ」 [ナルニア国物語]


ナルニア国物語「カスピアン王子のつのぶえ」
C.S.ルイス 瀬田貞二訳 カラー版2005年7月発行 岩波書店

今TVで、洋服ダンスから信長と千利休が出てくるCMをやっているが、
あれはナルニアのパクリだな、と思いつつ2作目を読んでいた。

でも、今回あの4兄弟姉妹を呼び寄せるのは、洋服タンスではなく「つのぶえ」だ。
つのぶえ、といえば・・・と1作目を読まれた方はピンと来るにちがいない。
4人の子供たちの一人が彼の地で持っていた貴重な品だ。

4人の子供たちは夏休みを終えて、新たな学期を学校で向かえるために寄宿舎に向かう
ホームにいた時、不思議な力で再びナルニア国に呼び寄せられる。
ハリー・ポッターもそうだが、このあたりの描写からイギリスの教育制度が読み取れる。
もちろん、イギリスのすべての学校がそうではないが、家を離れて寄宿舎生活を思春期に送る、
というのはどういう気持ちなのか、多くの日本人にはわからない。
それが向いていれば楽しいし、向いていなければ地獄かも・・・。

この作品に入り込むと、時間軸がいったいどこにあるのか、一瞬くらくらする。

というのも、4人の子供たちのいる世界と、ナルニアのある世界とは時間の流れが違うからだ。

4人が今回ナルニア国に呼び寄せられたとき、そこは1作目の状況から大きな変化があり、
4人は面食らうことになる。
その一方、その当時ナルニアを治めていたテルマール人の王子であるカスピアンは、
乳母から聞いた昔のナルニアの話を頼りに、自分を抹殺しようとする叔父たちから逃げ出す。
どこで4人とカスピアン王子が出会うのか、また、ナルニアはどうなるのか。
前作よりも少々ややこしいことになってくる。

ただ、作品の最後のほうではナルニアの秘密が少しだけ明かされる。
それは、読んでのお楽しみ。

ナルニア国物語は、前にも述べたように全7作から成る壮大な物語である。
しかし、どういう意図があるのかまだわからないが、時間の流れに沿った構成にはなっていない。
これがどういう効果を現すのか・・・。

多分、それは全作を読んでこそわかるのではないかと信じて、楽しみながら読んでいきたい。

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カスピアン王子のつのぶえ

カスピアン王子のつのぶえ

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/07/09
  • メディア: 単行本


カスピアン王子のつのぶえ ナルニア国ものがたり (2)

カスピアン王子のつのぶえ ナルニア国ものがたり (2)

  • 作者: C.S.ルイス, 瀬田 貞二
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


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さあ、不思議の国へ!「ナルニア国物語ライオンと魔女」C.S.ルイス [ナルニア国物語]


「ナルニア国物語 ライオンと魔女」 C.S.ルイス作 瀬田貞二訳
カラー版2005年5月初版(1966年日本語版初版) 岩波書店

正義とは、自由とはなんだろう?
そんなことをこの作品を読んでふと思った。

実は、この本は学生時代に一度、数年前に一度、なぜか挫折して途中で放り出した過去があった。
ところが、今回はわずか数時間で読みきった。(まさかカラー版だったから??)
読み終わった後、非常に気分がスッキリした。

スッキリした理由は、おそらく、そこに将来自分たちもこうありたい、という希望を見たからだと思う。
平和とは、仲間とは、こうありたい・・・という理想。

ご存知の皆さんも多いと思うが、この作品の主人公は4人の兄弟姉妹が、第2次世界大戦中に
ロンドンから田舎に疎開し、その家の洋服タンスの中に不思議の国に続く道をみつけたところから
始まる。
子供達の中にも、子供らしい裏切りがあり、それを謝罪する勇気と許す思いやりがある。
さらに、子供達はナルニア国の皆と力を合わせ、ナルニアを作ったライオンと共に
魔女と勇敢に戦う物語である。

この作品は、ただ悪と正義の戦い、というだけではない、何か本当の賢さ、本当の強さとは
何なのかを子供に、そして私たち大人にも投げかけている。

ナルニア国物語は全7巻で、物語の年代を前後させながら、読み進むと大きな一つの大作へと
形をなしていく。これからの6作が楽しみだ。

ちなみに、翻訳者はおなじみ「指輪物語」の訳者でもある。
「指輪物語」も私は学生時代以来何度か挫折したが、映画化の前にどうしても読みたくて、
時間に追いかけられるように読み倒した。
その時、やはり映画を見る前に読んでおいてよかったと心から思った。

今回も映画化され、どこまで話が進むのかはわからないが(噂では3作目までといわれている
らしい)、映画を見る前にやや余裕を持って読み進み、自分なりに消化してから映画を見ることが
できるといいなと思っているし、多分できるような気がする。
さて、7巻目までこの調子でいけるだろうか?

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ライオンと魔女

ライオンと魔女

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/05/27
  • メディア: 単行本


カラー版 ナルニア国物語 全7巻セット

カラー版 ナルニア国物語 全7巻セット

  • 作者: C.S.ルイス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/11/11
  • メディア: 単行本


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