「大事なことはみーんな猫に教わった」スージー・ベッカー 谷川俊太郎訳 [人生や物事について考えたいときに]
「大事なことはみーんな猫に教わった」 スージー・ベッカー 谷川俊太郎訳
1991年初版 飛鳥新社
この本の主人公はある女性と暮らす白い猫。
その猫の日々とポリシーがイラストと短いコメントでつづられている。
猫を飼ったり、近くで観察したことのある方ならお分かりでしょうが、
猫は人の思うところなど一切お構いなしだ。
そんな猫の行動を楽しいイラストと、まるで猫になった事があるみたいにリアルなコメントで表現した
この本を見ていると、はた、と「なんだ、こんな風に力を抜いていけばいいのか」と気づく。
まさに、猫から楽に生きるすべを教えてもらうのだ。
冒頭で訳者の谷川氏が書いているように、ここに登場する猫から、読者は「自分勝手に生きる」
ということを学ぶことができるかもしれない。
しかし、氏もまた述べているように、自分勝手に生きるには、リスクもとらねばならない。
人の評価や名声など望むべきもない。
何しろ、自分にとって嫌なことの多くは堂々とパスし、自分の好きな人、好きなものや場所にのみ
興味を持って生きて行くわけだから。多分、今の世の中でそのように生きるのは勇気のいることだ。
それでも猫は飼い主に愛され、自分の生活にも満足している。
そんな風に生きられたら、とこの本を開くたびに思うのではある。
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※読みたいけれど図書館で借りたり本屋で探す時間の無い方はご利用ください。
こちらは横型の初版タイプです。
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