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本との付き合い方が変わるかも?「図書館が教えてくれた発想法」 高田高史 [肩の力を抜いて読書したいときに]

図書館が教えてくれた発想法.jpg
「図書館が教えてくれた発想法」 高田高史 柏書房 2007年

いつもお世話になっている図書館だが、タイトルだけを図書館蔵書のHPで見て
「どんな本なんだろう?」と思っていた。
実際手にしてみると、タイトルと簡単な本の紹介だけで考えていたハウ・ツーもののイメージはなく、
もっとぐいぐいと読者を引っ張っていく面白さのある本だった。

タイトルにあるように、「図書館を使った発想法」あるいは「図書館の資料を使った
発想法」というようなものを私たちにソフトに教えてくれる内容なのだが、
まったく堅苦しいところがない。

初めてアルバイトとして図書館を内側から見ることになった「彩乃ちゃん」に、
その指導係のような存在である中堅の司書「伊予さん」が図書館ワールドについて
仕事の合間に少し時間を取ってレクチャーしていくような体裁で話は進んでいく。

図書館ってどんな風に本が並んでいるの?ということから、
何か調べたいことがあるときにどんな風に探していけばいいの?とつながり、
最後はいわゆるレファレンス、図書館の質問・調査に関することや解決方法について・・・
と階段を上がるように読み進めていける。

図書館に行っても好きな小説や同じコーナーばかり見ていたのでは
宝の持ち腐れになってしまう、もっといろんなコーナーに足を運ぼう、という気になる。
更に、何か調べることがあったとき、ネットにばかり頼るのではなく、
もっと深く、確実な情報を得るために図書館を活用しない手はないな、という
考えも浮かんでくる。

また、図書館と限らず、物を考えたり、調べたりすることの筋道やシステムとして、
こういう方法があるのか!と感心する点も多々ある。

かなり読みやすい内容になっているし、イラストも楽しい。
また、架空の図書館である「市立あかね図書館」の面々もいかにも居そうな
図書館職員たちだし、主人公の小さな秘密も最後にはわかる、という
物語性もこの作品のいい味付けになっている。

著者は県立図書館の職員であり、そのあたりにも具体的な事例が用いられている
ヒントがあるのだろう。

図書館に興味のある方、調べ物に苦労している方(お子さんの宿題の手伝いを含め)、
司書に興味のある若い方、そして本を愛する方、だれが読んでも得るものがあり、
楽しめる内容である。

<Amazon.co.jp へのリンク>
※読みたいけれど図書館で借りたり本屋で探す時間の無い方はご利用ください。


図書館が教えてくれた発想法

図書館が教えてくれた発想法

  • 作者: 高田 高史
  • 出版社/メーカー: 柏書房
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本



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コメント 2

ねこばす

図書館で借りようとしたら、入ってませんでした。
なんだか笑ってしまいますねーー^^
by ねこばす (2008-04-29 18:21) 

ニライカナイ店主

雪洞さん、ねこばすさん、ナイス&ご来店ありがとうございます。

ねこばすさんへ>
ご無沙汰しております。不定休はいけませんね(汗)・・
図書館に入っていなかったのは残念です。
図書館の使い方やルールを楽しみながら読める本なんですが・・・
いっそリクエストしてしまうとか(笑)。
by ニライカナイ店主 (2008-05-25 21:40) 

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